犬スメア検査

交配をお考えの方へ正確な交配適日を診断するためのスメア画像の説明になります
発情開始の判定ですが、陰部からの出血もしくは腫脹どちらかの状態が認められた日を第一日目として計算します。

スメア検査自体は膣細胞の非核化を観察する検査ですので、一度観察しただけでは交配適日の判定は難しく、後述の画像のように非核化を観察しもっとも非核化された細胞が多い時期を排卵日とする診断方法です。


↓こちらは発情開始より8日目のスメアの状態です。
まだほとんどの細胞に核が認められ有核上皮細胞80%以上 無核上皮細胞20%以下といったところでしょうか。細胞の肥大により発情中であることは一度見るだけで判断できます。
犬スメア検査

↓こちらは発情開始より10日目のスメアの状態です。
非核化が進み有核上皮細胞50%以上 無核上皮細胞50%以下ほどになりました。
排卵が近づくと徐々に有核細胞が減少していきます。
この時点で前回の細胞診よりの日数と非核化の進行状態から排卵日の予測が可能になります。

犬膣スメア

↓こちらは発情開始より12日目のスメアの状態です。
ほぼすべての細胞が無核化となりスメアの所見では排卵日であることが伺えます。
有核上皮細胞95%以上 無核上皮細胞5%以下
卵子は排卵後48時間ほど受精能力があるとされていますので
セオリー通りに判断すればこの日より48時間以内に交配を行うのがもっとも受胎する確率が高いと言えます。

犬膣スメア画像

↓こちらは発情開始より14日目のスメアの状態です。
有核上皮細胞30%以内 無核上皮細胞70%以上
排卵が終わると逆に無核細胞が減少していきます。この経過を見るとやはり12日目が排卵日であった事がうかがえますが、無核化が80%以上に達しない場合や無核化期間が長い場合など個体差や検体採取部位によっても違いが現れます。
スメア細胞診は交配適期を判定する精度の高い検査だと思いますがあくまでも雌犬の兆候や出血などを含めこの検査単体ではなく総合的に判断する一つの要素としてご活用ください

犬スメア検査

以上のことから8日目の状態と14日目の状態を初回に見た場合、排卵前期なのか後期なのかという事の判定ができません。最低でも2回以上の検査を行わなければ排卵日を予測する事は難しく精度の高い結果を得るには常に同じ部位の検体を用い検査回数を増やす事が大切で予測する結果は診断する者の経験にも大きく左右されます。

膣細胞採取染色方法

スメア染色方法についてですが、現在標本の染色法には様々な方法があります。
アルコールによる固定や、バーナーによる熱固定など、染色法にも複数回染色する方法など様々な染色法がありますが、
犬のスメア検査では細胞の形状及び核を観察するだけの簡単な検査ですので、特別な染色法や固定法は必要としません。

まず発情中のメス犬の膣に綿棒を挿入します。(中型犬クラスまでは普通に市販されている一般的サイズの綿棒で可)
挿入した綿棒を腹側に向けて少し傾け膣前庭部に密着するように2回転ほどまわします。
すると綿棒の先端に膣細胞が付着します。
スライドグラスに綿棒の先端を押し当てるように密着させこすらないように1回転させて綿棒に付着した膣細胞をスライドグラスに塗末します。(固定標本)
日時を空けて数回行う時は常に同じ位置から細胞を採取するようにして下さい。

スライドグラスにも標本を固定させやすいタイプもありますが、一番リーズナブルなもので十分固定染色観察できます。
スライドグラスに塗末した細胞は肉眼でもスライドグラスに付着していることが見て分かります。
その細胞に対し染色液を0.1ml~0.3mlこちらで販売しているボトルであれば1滴~4滴ほどを滴下します。1分ほど待ち、スライドグラスの裏面(細胞と染色液が付いていない面)から軽くお湯又は生理食塩水で染色液を洗い流します。この時点でスライドグラスには染色された細胞が残ります。

この細胞を上記の判断基準で期間をあけて複数回生物用顕微鏡で観察することがスメア検査になります。
私はおそらく日本では一番多く犬のスメアを見てきたと思いますが、染色法や固定法での判定結果の違いは感じたことはありません。

しかし検体採取部位別では判定結果に誤差が生れます。
検査を行い妊娠結果を知り、当時の検体を検証することが腕を上げるコツですので自分でがんばってみる方は是非とも数多くの検体を見てみることが大切だといえると思います。

 

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