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犬出産の兆候やサイン

2020.06.21(日)

犬の出産予定日は我々にとっても確信が持てずハラハラするものです。
特に帝王切開を予定している場合は、いつ切ったらいいのか飼い主はもとより獣医師でも不安があり確信など持てないものです。
犬の場合出産予定日の3日早く摘出すると50%以上が死亡するといわれており犬は受精卵が着床してから40数日で、生まれてくるまでのサイズまでに育つわけですからそのうちの3日のずれというのはかなり大きなものになります。特に犬の新生児は肺が未発達なようで早期摘出は命にかかわることが多くなります。

予定日前にチェックする項目

出産予定日の1週間前より1日に2度の検温(直腸温)を実施します。家庭用の体温計を肛門にさして計ってください。
華氏100℉以下(37.7℃)に下がったら出産が48時間以内に起こるとされています。
またこれは36℃台まで下がることも何度も経験しています。一度下がった体温はまた出産間近に上昇に転じますので下がったタイミングを逃さないように定期的な検温が大切です。

食欲も出産の兆候の一つです出産24時間前になると食欲がなくなります。
一般的にチェックできる内容としては優先順から体温、食欲、母乳が出るかどうか?の順になります。
母乳が出ていなくても体温が低下し食欲がなければ帝王切開に踏み切ります。

動物病院で出来ること

食欲は急減してもまた食べだすこともありフェイクの予兆だったことも少なくありません。
もっと的確に判断するためには下の図のようにプロゲステロン値を計測することでより具体的な判断が出来るようになりました。
オレンジの線がプロゲステロンですが、こちらの数値は出産数日前から急減していき、直近では1ng以下まで落ちます。
2ng/mlで出産36~48時間以内で1ng/mlではいつ生まれてもおかしくありません。


このように従来からの体温や食欲などの観察に加えて客観的な評価も出来るようになっていますのでお悩みの場合は是非とも取り入れてみてはいかがでしょうか?
人間では直接子宮口の開大を観察して分娩に臨みますが犬の場合は直視することが難しく一般的な方法ではありませんでしたが、内視鏡によって簡単に観察することが出来ますのでこちらでは子宮口の観察も行っており出産の兆候には信頼できる評価が出来るように努めています。

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