2020.07.21(火)
今や犬も口内トラブルに悩まされる時代です。愛犬の歯磨きは決して過保護なことではなく、長生きをするために欠かせないケアです。ボストンテリアはおおらかな性格で家族に歯磨きをされることをすんなりと受け入れてくれるでしょう。ただ歯磨きは決して無理強いをしてはいけません。今後、習慣化し、何年に続けるケアですから、コツをつかみ手際よく終えるよう心がけてゆきましょう。
ボストンテリアに限らず犬にとって口内はとてもデリケートな部位で、たとえ家族であっても触れられることが不快で苦手に感じるものです。
歯ブラシを見ただけで、家族が歯磨きをしようと近づいただけで、時には嫌がり、逃げることもありますが、決して無理強いをしたり、叱ったりせずに、愛犬をなだめながら徐々に歯磨き習慣に慣らしてゆきましょう。
歯磨きの基本的なやり方は
歯磨きは愛犬がリラックスしているタイミングで行います。
①愛犬の口元、唇に軽く触れ、マッサージをします
②愛犬の歯や歯茎に軽く触れ、これから歯磨きを始めることを伝えましょう
③次に歯ブラシ、ガーゼなど歯磨きアイテムを愛犬の歯に直接あて、歯の根元部分を軽くこすります
④この時、歯についた汚れが喉に中に入ってしまわないように、奥から外へ向かって汚れを掻きだすように歯ブラシを移動します
⑤歯磨きにかける時間は30秒~1分ほどを目安に手早く済ませます
歯磨きは歯の表面だけでなく裏面も丁寧に磨き上げます。愛犬の口を軽く開け、奥歯も磨き残さないよう心がけましょう。
犬の歯磨きにうがいや拭き取りは必要ありません。歯ブラシで浮き上がった汚れは唾液で自然と洗い流されます。
歯磨きをするときは、愛犬の姿勢も重要です。
一番理想的で安全な姿勢は愛犬がお座りをした姿勢で家族が横に座り、歯磨きを行います。愛犬が逃げてしまう、暴れてしまう場合は2人体制で1人が愛犬を抱っこして、もう1人が歯磨きをすませます。
注意すべきは愛犬を膝の上にあおむけに姿勢にしてから歯磨きを行う手法です。この場合、歯から掻きだした汚れや雑菌が喉の奥、気管へと流れ込んでしまいます。
歯磨きにまだ不慣れな愛犬には、ガーゼなど安全性の高い製品を使用しましょう。プラスチックの持ち手のついた歯ブラシは、愛犬が不意に動いたり、暴れることで歯茎や喉を傷つけてしまう可能性があり、上級者向けです。
ただ歯ブラシタイプは口をさほど大きく開けなくても、奥歯までしっかりと磨き上げることができるのでオススメのアイテムです。
まずは愛犬に口内に触れること、歯磨きをすることに慣れてもらい、徐々にステップアップを目指しましょう。
歯ブラシを噛む、嫌がる場合は、飼い主の指に巻き付け使用するガーゼなど異なるタイプの歯ブラシに変えて挑戦してみましょう。
犬の歯の表面に付着した歯垢や歯石はまるで固い石のようで簡単には落としきれません。
かといって歯ブラシを持つ手やガーゼを巻き付けた指先に力がこもってしまうと、歯茎を傷つけてしまう危険性があります。
歯ブラシをするときは
〇歯ブラシの当たっている箇所
〇歯ブラシの先端が歯茎にあたっていないか
〇力が入りすぎていないか
〇つい口を大きく開けすぎてしまい愛犬が痛い思いをしていないか
という点を常に意識しておきましょう。
実は犬用歯ブラシ製品は、人間用に比べ様々なタイプがあります。
ペットショップの店頭やネット通販で人気の製品は
〇歯ブラシ型
〇360度型歯ブラシ
〇指に巻きつけ使用するガーゼタイプ
〇飲み水に混ぜるだけの液体タイプ
〇歯に直接塗るジェルタイプ
〇コットン製ロープおもちゃタイプ
など様々なタイプがあります。
また犬にも歯磨き粉が多数発売されています。犬用歯磨き粉はチーズやレバーなど犬が好むフレーバー付きです。このフレーバー付き歯磨き粉をつけた歯ブラシなら愛犬はオヤツ感覚で、嫌がらずに口内に入れさせてくれます。
歯磨きを嫌がる愛犬を叱るのではなく、愛犬の好きなフレーバーや様々な歯磨き用品を上手に活用してゆきましょう。
一番確実に歯磨き効果を期待できるのは歯の表面を直接こすることができる歯ブラシ型です。ただ歯ブラシ型は違和感や口内に触れられる不快感もあり、苦手と感じる犬も少なくありません。
また家族も数日おき、毎日歯磨きを習慣化するのは負担に感じてしまうでしょう。
そのような場合は、即効性はありませんが愛犬の飲み水に混ぜるだけという手軽な方法で口内ケアができる歯磨き製品がおすすめです。
歯磨きは一時的なケアではなく、習慣化し継続することで効果を実感できるケアです。家族も愛犬も無理なく、ストレスを感じることなく継続できる方法を選びましょう。