2020.09.26(土)
パグは無駄吠えが少ない、ほとんど鳴くことがない犬種だといわれています。そのため騒音が心配なマンションでも安心して飼える、多頭飼いに向いていると人気です。
でも実際に暮らしてみると、無駄吠えが気になるとお困りの方もいます。ではなぜこのようなお悩みが生じてしまうのか?理由と解決策を詳しくご説明させていただきます。
パグも犬ですから当然様々な場面で鳴き声をあげます。犬にとって鳴くことは、人間が喋ることと同じ意味ですから当然です。
でもパグのように鼻が短い犬種は、特徴的な骨格が理由で小型犬特有の甲高い声を出し長い時間鳴き続けることや遠吠えをすることが苦手です。
小型犬の甲高い鳴き声が苦手という方もいるでしょう。パグの鳴き声はハスキーで低くしゃがれた声質です。この声質や鳴き方の特徴からパグは無駄吠えが少ない、鳴かないといわれています。
愛犬が無駄吠えをするからといった過度に不安になる必要はありません。パグが鳴くということは必ず理由があります。まずはこの理由を家族が理解することから始めましょう。
実はパグは哲学者のような犬だと欧米では例えられることがあります。これは深く刻まれた顔のシワはもちろんパグのこだわりが強く、自己主張が明確な性格も大いに関係しています。
愛嬌抜群で明るく、人懐こい性格のパグですが、一緒に暮らしていると
・頑固
・いうことを聞かない
・食事やオヤツを催促する
・独自の生活ルールが決まっている
ということはありませんか?まるで中に大人が入っているような振る舞いを見せたり、時には頑固なおじいさんのようなこともあります。
パグは大変な食欲旺盛で食事やオヤツはもちろん家族の食事にもいつも興味があります。食事を前に激しく無駄吠えをすることあるでしょう。
パグの無駄吠えは他犬のように攻撃や威嚇を意味するものではなく、たいていの場合自己主張や催促を意味しています。この仕組みを知っておくと愛犬の無駄吠え解決に一歩近づけたことになります。
おおらかで遊び好き、甘えん坊なパグは誰とでも仲良く暮らせるタイプで多頭飼いにも向いています。パグをオスメスのペアで飼われていたり、親子のパグを飼っている方も大勢います。
このような場合、オスは次第に家族を守ろうという意識が強く現れ、公園やドッグランで見知らぬ相手に会ったり、散歩中に他犬が近寄ってきたり、自宅の玄関チャイムが鳴ったりという場面で激しく無駄吠えをすることがあります。
このような場合はオス犬を叱るのではなく、吠える必要がないということを理解させるために優しく声をかけ、体に触れてあげましょう。
また勇敢なオスと暮らす場合、オスではなくメスは無駄吠えをするケースもあります。これは初対面の相手や他犬と接するときに、常に社交的なオスが前面に出て対応してくれること、危険があれば守ってもらえるとメスが意識しているからです。オスが一緒にいない場面ではつい神経質になってしまい無駄吠えをしてしまいます。
このような場面でも不安や緊張からパニックをおこしているメスを叱ってはいけません。落ち着き、安心できるように優しく声をかけたり、その場から素早く立ち去ることがオススメです。
愛犬が無駄吠えをする理由は理解できたものの、マンション内や公園で無暗に無駄吠えをされるのは家族にとって深刻な問題ですね。
パグの無駄吠えをしつける簡単な方法は以下の3ステップでOKです。
①小さなタッパーにパグのオヤツを入れておく(散歩などにいつも持ち出せるほどのサイズがオススメです)
②パグが無駄吠えをする兆候を察知したら、①のタッパーを前後左右に振り音をさせます
③パグにオヤツがあることを気付かせ、傍に呼び、お座り、マテなどを繰り返したうえでオヤツを与えます
とても簡単に無駄吠えを解消できる方法です。
ではなぜこの方法で無駄吠えのしつけになるかというと、パグの関心を他犬や玄関チャイムではなくオヤツに向けるからです。パグの食欲旺盛な習性を上手に活用した方法です。
パグは食欲を無視してまで無駄吠えをすることはありませんから、オヤツを常に携帯することでいつでも、どこでも無駄吠え予防のしつけができます。
この無駄吠えのしつけは、タッパーで音をさせることもポイントです。毎回同じ音がすることで、パグが音とオヤツの関係性を学習し、次からはこの音を聞くとオヤツだ!と考えるからです。
オヤツを与える前にオスワリやマテをさせ、あえて時間を稼ぐことで、他犬が通りすぎるまでの時間を稼いだり、玄関応対の時間を稼ぎます。
パグの無駄吠えは決して悪気や攻撃、威嚇のための行動ではないので、叱るよりもご褒美を与えるという方法でしつけるほうが、家族と良好な関係を築くことができます。