2020.12.29(火)
散歩の最中や食事の前後、不意に愛犬がむせることがあったり、咳が止まらずに不安を感じることがありますね。実はフレンチブルドッグのように鼻が短い顔立ちの犬種からはこのような相談がたびたび寄せらます。
フレンチブルドッグの咳には様々なタイプがあり、検査を受けてもはっきりと原因を突き止めることができないケースも珍しくありません。
今回は代表的な咳の原因と家族ができる対処法に注目してみましょう。
犬の咳やむせる病気はとてもたくさんの症状があり、病気と判定するか否かも難しい部分です。軽く乾いたような咳は環境の変化や運動不足などのストレスから起こることもあります。
逆くしゃみと呼ばれることもある、息を吸い込むような咳な喉の奥にある空気弁が生まれつき肥大していることが原因です。
またフレンチブルドッグのように鼻が短い犬種は鼻の穴が狭く空気の通り道が狭まっていることから興奮した時に咳やむせることがあります。
ただ加齢や肥満と共に起こる咳やむせる症状もあるので、代表的な病名をいかに挙げてゆきましょう。
〇喉頭蓋肥大症
〇外鼻孔の狭窄
〇心臓病
〇気管虚脱、気管支炎
〇犬フィラリア症
〇アレルギー
先天性の原因
咳やむせる症状は必ずしも即座の投薬や手術が必要となるわけではありません。大抵の場合、家族のケアや適切な対処法で日常生活を難なく送ることができます。
病名の診断が下されたからといって、即座に愛犬の生命の危機や日常生活に制限がかかるわけではありませんからご安心を。
肥満や運動不足など日常生活に原因があると考えられる場合は今後の悪化を防ぐためにも積極的に生活を改善してゆきましょう。
フィラリア症
ただし上記のフィラリア症だけは例外です。蚊が媒介することで発症するフィラリア症の症状の1つに咳があります。一見軽い咳で愛犬も日常生活をこれまで通りに遅れているので軽く見過ごされてしまいがちですが、フィラリア症な体内で進行しつづけ、命の危険へとつながります。
これまでフィラリア症の予防を行っていなかった場合や咳が長引き愛犬の体調悪化が見られる場合は念のため動物病院で検査を受けてください。
アレルギー
実は犬にも花粉症が起こることが専門家の研究で明らかになっています。人間と同じ様に花粉の飛散が多い時期や食べ物が原因で様々な症状が起こります。
咳もその症状の1つです。
アレルギーは軽度であれば一過性の症状として自然と収まりますが、食物を原因とするアレルギーやハウスダストなど継続して摂取が続くことで深刻な症状につながる場合もあります。
アレルギーの有無や症状の見極めも動物病院の検査で調べることができるので、気になる症状や動物病院で調べておくと安心です。
フレンチブルドッグの咳やむせる症状はなかなか確定診断が難しく、検査を受けても原因を特定できない場合も多々あります。愛犬がどんな場面でむせてしまうのかを見極め、記録しておくと動物病院の問診の際に参考になります。
フレンチブルドッグの咳やむせる症状に考えられる原因は
〇呼吸器疾患
〇心臓疾患
〇過度な興奮
〇食事が喉を刺激した、詰まった
〇鼻腔が狭い
〇喉頭蓋が大きい
実はフレンチブルドッグのように鼻が短い犬種の場合、日ごろから呼吸や鼻息が荒いうえに、興奮しやすい性格でもあり咳やむせることが珍しくありません。
咳やむせている状態を獣医師がその場で確認することが一番確実は診断につながるのですが、なかなかタイミングが合いませんね。動物病院の診察台の上ではほとんどの犬が冷静に落ち着きはらっているのですから仕方がありません。
ただ日常生活に支障がある場合や留守番時間が長く家族が不安を感じる場合、下記のような症状がみられる場合は動物病院で精密な検査を受けましょう。
〇あまりに頻繁に咳をする
〇日常生活や散歩など軽い運動でさえも咳が理由で中断する
〇むせた状態が長引き呼吸がつらそう
〇むせた後に食事を吐いてしまう
〇咳をした後に倒れこんでしまう
フレンチブルドッグがむせてしまう時は
〇興奮状態を落ち着かせる
〇食事は早食い防止食器や知育玩具で与え勢いよく食べないように工夫する
〇動物病院の処方薬を正しく飲ませる
〇気管を刺激しないように首輪を止めハーネスと常用する
咳やむせる症状は心臓や呼吸器などデリケートな部位に関係しているので、外科的手術をすることに相当な危険を伴います。大抵の場合、手術をせずに日常生活に工夫や改善をすることで対処する方法を選びます。
まだ若く活発な年齢のフレンチブルドッグは興奮したり、勢いよく食事をしてしまうことも多々ありますが、愛犬がどのような場面で咳やむせてしまうのかを見極め都度対処をしてゆきましょう。