2021.02.12(金)
いつでも元気いっぱいなボストンテリアを家族に迎えたいものの、犬は外で飼いたいと思っている方もいるでしょう。日本ではまだまだ外飼いの犬が多くみられるので違和感を覚えなくても仕方がありません。
でも元気いっぱいでテンションが高いことと、寒さに強く外飼いを出来ることは全くの別問題です。ボストンテリアが外飼いに向かない理由と冬だからこそ万全にしたい寒さ対策について詳しくご説明させていただきます。
ボストンテリアはいつでも元気いっぱいにはしゃぎまわるタイプの犬種です。寒い季節には雪の中で元気に遊ぶ姿や屋外ドッグランで走り回る様子もSNSにたくさん投稿されています。
でもこのような様子からボストンテリアは寒さに強いと勘違いしてはいけません。ボストンテリアは被毛の短さからもわかるように日本の冬の屋外の寒さに耐えうる構造に体ができていません。
寒い日でも元気いっぱいに遊ぶ姿は寒さを気にしない、寒いと感じていないからではなく、遊ぶことやお出かけすることが楽しくてテンションが上がっているにすぎません。
写真で見る一瞬の様子以外の場面では洋服を着て防寒対策をしていたり、風邪をひいてしまったということもあるので勘違いをしないでおきましょう。
ボストンテリアは外飼いできますか?と質問をされることがたびたびあります。チワワやヨークシャーテリアのような極小サイズの小型犬に比べ体つきがしっかりしているので、外飼いもできるのではと思われがちですが、答えはNOです。
犬を外飼いすることには様々なリスクがあり決して寒さだけがNOの理由ではありません。
具体的なリスクは下記です。
健康面、安全面とリスクが多いことから、犬を外飼いをした場合、室内飼いの犬に比べ短命なことが多く、家族の望む暮らし方とは程遠い結果に至るでしょう。
犬を外飼いすることは40~50年ほど前の日本では当たり前の生活習慣でした。当時の日本には日本犬や日本犬を親に持つ雑種が大半を占め、現在のような多種多様な洋犬はごくわずかでした。
日本犬や同じルーツを持つ犬達は、日本の厳しい自然環境や四季の移り変りを経験し、自然に環境順応できる身体構造を持っていました。
暑い日でも体温調整がしやすいように鼻が長く、被毛は2層構造で下毛はフェルト状で寒さから体を守る防寒着の役割を果たし、厚みのある脂肪と頑丈な骨格は野獣からの攻撃を守る役目をはたしていました。
さらには警戒心が強く、家族以外には懐かないという特有の性格を持つことも屋外の暮らしで身を守る上で重要な意味がありました。
このような特徴を持つ犬だからこそ、屋外で番犬として暮らす生活を続けることができていた訳で、その後数十年経って海外から輸入された犬種が同様の屋外飼いに順応できないことも当然といえるでしょう。
ボストンテリアの原産国であるイギリスは、日本に比べ冬の寒さは厳しいものの、寒空の下でボストンテリアを玄関先に係留し番犬をさせるという習慣はありません。当然ボストンテリアが輩出された背景にはそのような役割を期待されてもいません。
ボストンテリアは日本の厳しい寒さにも、夏の異常な暑さにも耐えうることはできません。もちろん外飼いをしたからといって即日体調不良を起こすわけではありません。
でも目に見えないだけで体には日々相当なダメージが加わり、メンタル面も様々なトラブルを抱え過ごしているということは想像しておくべきでしょう。
ボストンテリアのように鼻が短く、短毛の犬種は暑さ寒さに敏感です。季節に応じた生活の工夫を心掛けてゆきましょう。
特に冬の寒さは風邪や下痢など体調不良を招きやすく、子犬やシニア犬はダメージも大きくなりがちです。そこで冬は万全の対策を講じ、元気に乗り切ることを目指してゆきましょう。
ボストンテリアにオススメの寒さ対策グッズは下記です。
冬の寒さ対策と聞くと、エアコンやファンヒーター、こたつ、ホットカーペットがあれば万全と思いがちです。留守番中もエアコンを稼働させ、室温を管理されているご家庭も多いでしょう。
でもエアコンで暖められた空気は次第に天井付近に滞留してしまい、一見暖かく感じる室内でもボストンテリアが過ごす足元付近は冷たい空気に覆われています。
寒さが苦手なボストンテリアの冬の寒さ対策にはこの足元をしっかりと暖め、保温することが効果的です。その方法がペット用ヒーターです。ペット用ヒーターはコード部分の補強や温度設定など安全策が講じられているので、留守中でも安心して利用できます。
併せて散歩に出かける時は、室内との気温差に体がダメージを受けないようダウンジャケットやナイロン素材など通気性の低い洋服を1枚着せると万全です。
ボストンテリアは遊び好きやお出かけが大好きですから、防寒対策を万全にしながら、元気いっぱいに冬を乗り切りましょう。