2020.08.20(木)
どっしりと重量感のある体に細い脚でどのパグもデブに見えると感じたことはありませんか?パグはデブで当たりまえと思っている方もいるでしょう。でもこんなアンバランスな体形だからこそパグの体重管理は重大な問題です。デブになることで足腰、関節には相当な負担がかかり、悪化すると元気に散歩に出かけることもできなくなってしまいます。
今回はパグにいつまでも元気に暮らしてもらうために、パグがデブ犬になりやすい理由とその予防法について詳しくご説明させていただきます。
パグはデブな方がかわいい!とつい思ってしまいますね。愛嬌のある顔立ちとアンバランスな体形は、丸みがあるほどますますかわいらしさがアップします。
でもデブであることは、パグ自身には負担でしかありません。
パグが元気に明るく暮らすためには、体の負担を軽減し、デブ状態をリセットしましょう。
パグがデブになりやすい原因は
・食欲旺盛だから
・運動がさほど好きでないから
・家族がつい甘やかしてしまうから
などの理由があります。
愛嬌たっぷりのうるんだ瞳で見つめられると、ついオヤツや食事のおすそ分けをしていませんか?
散歩に連れ出すと、すぐに息切れを起こしてしまうので、早々に帰宅していませんか?
ドッグフードをすぐに食べきってしまい、いつまでも食器を舐めているからと「おかわり」を与えていませんか?
家族へまっすぐな愛情を向け、甘え上手な犬種だからこそデブになってしまう理由も納得できますね。
ダイエットと聞くとまずは運動をとつい考えてしまいますね。でもこれは人間の話であって、アンバランスな体形のパグには通用しません。もちろん人間のダイエットでも、まずは食事制限で体重を減らし、体の負担を軽減してから徐々に運動量を増やす方法が理想とされていますね。
すでにデブになってしまい、足腰や関節に負担がかかっている状態のパグに運動をさせたり、散歩時間を増やすとますます足腰や関節への負担が大きくなり関節に痛みや脱臼、ヘルニアの悪化を招きかねません。
パグのダイエットのためにはまずは愛犬の毎日の「食生活」を見直してみてください。
・ドッグフードの給与量
・オヤツの分量や回数
・家族の食事のおすそ分け
パグがデブになってしまった原因が必ず毎日の食生活のどこかに隠れているはずです。この原因を見つけることがダイエットのスタートです。
実はドッグフードはメーカーによって給与量が様々です。ドッグフードを切り替えたものの給与量を確認していなかった、目分量で以前と同じ分量を与えているということはありませんか?
まずは愛犬の適正体重から適正な給与量を確認してあげましょう。
パグは食欲が旺盛で、あっという間にドッグフードを完食してしまいますね。でもパグは小型犬ですから、どんなに早食いであっても、小型犬の体形にあった食事量かどうかをまずは確認しましょう。
パグに限らずデブになってしまった犬を運動でダイエットさせることは、犬の仕事につくプロであっても相当難しい課題です。実際には無理に近いといえます。
犬の運動に期待できるのは筋力の発達を促し、引き締まった体に近づけることです。つまりすでにアスリート並みの生活と体形をもっている犬をさらに理想的な状態に近づけることです。
これはダイエットを目的とするパグとは別問題ですね。
犬が輩出された歴史には様々なケースがありますが、パグは大昔から「愛玩犬」として輩出されました。中国の宮廷で高貴な方々の愛犬として可愛がられ、大変貴重な犬種として大切に扱われ暮らしていました。
つまり牧羊犬のようなすぐれた運動能力も持久力も持ち合わせていません。
だからこそパグに運動をさせたり、散歩時間を伸ばしダイエットをさせることはいかに不向きかがわかるでしょう。もともと運動が苦手、運動向きな体形ではないのですから、体重が減るほどの運動を習慣化することは不可能です。
ただ食べることが何よりの幸せと考え暮らしているパグにとってダイエットや健康のためといって食事が減らされたり、オヤツの回数が減ることは想像以上のストレスになります。
中にはいつまでもオヤツの前で待ち続けたり、食事のあとも食器の前に座り続けたり、家族の食事をしつこく催促するようになることもあります。
このような食事への執着から気持ちをそらすためには、運動やお出かけも効果的です。たとえ短い時間であっても外出することで、気分転換になります。
パグの散歩やお出かけはダイエットのためでなく気分転換のためと考えておきましょう。
犬は7歳を目途にシニアと呼ばれる年齢に差し掛かります。犬も人間と同じで加齢とともに代謝が低下し、ダイエットの効果が出にくくなります。
ダイエットは若く健康で、代謝効率のいい年齢のうちに完了させ、シニア期に足腰、関節の負担を持ち越さないよう愛犬の体重管理に取り組みましょう。