まずしつけは飼い主さんとワンちゃんの為に、必ず行わなければならない重要なものです。しつけをする事により、必ずワンちゃんと飼い主さんの関係は深まり、共に行動できる範囲や時間も大幅に増える事になります。
ではしつけの第一歩はどうするのか?これはワンちゃんに褒められている事と叱られている事を理解させる事から始めます。しつけが入っているワンちゃんなどはあたかも人間の言葉を理解しているような行動をとります。しかし最初から言葉を理解する事は難しいので、まずはお家のルールと褒めるときの言葉や合図、叱る時の言葉や合図(コマンドといいます)をご家族で統一し、褒めたり叱ったりする際はそのルールに従って同じコマンドでワンちゃんに接します。
これを続けるうちに叱られている事と褒められている事をコマンドだけで理解するようになり、その過程で主従関係が築かれていく事になります。
犬は本来、常に上方志向(群れのボスになろうとする)の強い動物ですので、あま噛みだからといって人間が許容していると、攻撃(噛む)しても反撃がこない=自分が上位だと思い込むようになります。子犬が手加減して噛んでいるだけだから許容してあげているという考え方はあくまでも人間の考え方で、犬には結果しかありません。直すべき事は程度の強弱に関わらず叱って矯正し、褒める事はオーバーに褒めてあげると犬はとてもやる気を出して喜ぶようになります。叱るときは注意しないと遊んでもらっていると勘違いする子も多いので、確実に理解出来るようにして下さい。
おすわりやお手など一般的なしつけはこの関係が築けてから始めることになります。警察犬などの訓練の場合、どんなワンちゃんでもすべての第一歩は服従訓練から始まります。
服従訓練とは聞こえは悪いですが、その名のとおり犬を人間に服従させる事です。家庭犬では高度なしつけを行うわけではないのでここまでする必要はないのですが、プロの訓練の基礎もこのような事にあるということを念頭に置いておくといいかも知れません。
ワンちゃんと良い関係が築ければ、驚くほどのスピードで何でも覚えてくれます。立派なリーダーから褒められればワンちゃんも嬉しいのです。家族の一員として親密に犬と接するご家庭が近年急増していますが、主従関係を築く事、厳しくしつける事が家族として正しい事なのかどうかに疑問を抱き、甘やかして育ててしまうご家庭も多数あることは問題行動を起こす犬の増加と矯正不可能な状態までの悪化を生む事に比例して増加しています。
犬をパートナーとして見事に飼育されている方は、このような犬の習性を熟知し、犬と人が共生しやすいしつけ環境作りを実践されている方たちなのです。決して甘やかす事だけが愛情ではなく、双方の為に共に楽しく生活するしつけを行うように心がけて下さい。
しつけにお困りの場合は、しつけの専門家やトレーニング教室などもありますので、積極的に取り組んでみるのもいいと思います。
しつけに関しては、人間の子育てと同じでこれが正解というものがなく、ワンちゃん自身や犬種によってもしつけの入るスピードや覚え方に差があります。飼われているワンちゃんと飼い主さんのスタイルに合った方法を模索してみて下さい。
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