2020.07.21(火)
ボストンテリアのように鼻が短い犬種は、暑さが何より苦手です。ただ暑い日でも家族に誘われれば、大喜びでお出かけや散歩へ出発します。こんな時、うちの愛犬は暑くても大丈夫と誤解してはいけません。
暑さによるダメージは外出後にジワジワと迫り、愛犬に急な体調不良を招きます。今回はボストンテリアの暑さ対策に注目してみましょう。
ボストンテリアの暑さ対策には、
〇散歩や外出時間を調整する
〇室温の管理
〇生活環境の工夫
〇食欲減退への注意
などが必要です。
ボストンテリアは陽気で好奇心旺盛な性格なので、お出かけやレジャー、お散歩が大好きです。
暑いからとお出かけを控え、毎日室内で過ごすのはストレスもたまってしまいます。
でも鼻が短い犬種だからこそ、暑さに弱く、体温が上がりやすく、短時間で体調が急変してしまうリスクがあることを家族はきちんと知っておいてあげましょう。
ボストンテリアが過ごす部屋のエアコン設定は、26度前後が目安です。家族が快適に感じる室温と同等です。
エアコン利用で注意すべきポイントは
〇リモコンは壁掛け設置、引き出しの中に保管すること
〇留守中のタイマー設定に誤りがないか都度確認をすること
〇留守中の閉め切った室内で、温度が下がりすぎないよう注意すること
〇夜間のリビングなど愛犬が過ごす部屋の室温も快適に保つこと
一見、どれも当たりまえのように思えますが、犬を家族に迎えた以上は、今後が都度の確認を習慣化しましょう。
例えばリモコンの置き場所です。家族が不在になり、留守中に愛犬がテーブル上のリモコンを踏み、エアコンを停止させてしまう可能性もあります。だからこそエアコンのリモコンは決して愛犬の届かかない場所で保管しなければなりません。
日ごろサークルをリビングに設置し、愛犬を寝かせているご家庭では、このところの熱帯夜にボストンテリアには大変危険です。閉め切った室内は室温が上がり夜間でも快適な室温には届きません。
愛犬のサークル設置場所を変えたり、リビングには夜間もエアコンを稼働させたりと改めて家族で相談をしましょう。
ボストンテリアはとても活発で運動好きな犬種ですから、暑い夏でも散歩は欠かせません。ただ散歩に出かける時間は「涼しい時間帯」であることが必須条件です。
朝は日差しが強くなる前、夜は日没後数時間が経過し、アスファルトの温度が下がってからです。
実はアスファルトの表面温度は、外気の体感温度より20度以上も高くなっていることがあります。もし外気が30度であれば、アスファルトの温度は50度を超える高温です。この高温の上を愛犬が靴も履かずに歩くのですからいかに危険な行為かがたやすく想像できるでしょう。
そのうえ、アスファルトの照り返しは想像以上に急速にボストンテリアの体温を上昇させます。
一見元気に歩いている、散歩をしているように見えても愛犬の体には相当なダメージが加わっています。
ボストンテリアとの暮らしでは、5月を過ぎ、日差しの強さを感じる季節になったら散歩時間の調整を始めましょう。
この時間帯でのお出かけは、家族が長袖で出かける季節になるまで続けましょう。
実は毎日の散歩意外にもボストンテリアが熱中症を引き起こす危険性な場面が多々あります。
例えば
〇車の中
〇キャリーバックの中
〇シャンプー後のドライヤー中
このような場面では、常に愛犬の様子に目を配り
〇呼吸が短く、早くなっていないか
〇舌がダランと外に出ていないか
〇足元がふらついていないか
〇視線が定まっているか
など気にかけておきましょう。もし些細なことでも普段と違いがあると気が付いた時は、即座に愛犬の体を冷やす応急処置が必要です。
最近はペットと泊まれる宿やペットと入場できるレジャー施設も増え、愛犬をペットホテルに預けずに一緒にお出かけという方も増えています。
でも家族には快適な車内の室温もキャリーケースの中の愛犬には暑すぎるということがあります。キャリーケース内にまで車内のエアコンの風が行き届かないうえに、愛犬自身の体温でキャリーケース内は蒸れ蒸し暑くなっています。
車に愛犬を乗せ移動する時は、こまめに休憩を入れ、愛犬をキャリーケースから出し、車外で軽い散歩や運動、トイレ、給水をしましょう。
また大手飛行機会社は、ペットの搭乗を受け入れていますが、毎年暑さが厳しい季節はボストンテリアのように鼻の短い犬種の搭乗を断っています。これは飛行機という環境で十分な室温管理、体調管理ができないという危険回避のためです。
暑い季節のボストンテリアとの暮らしやお出かけは、念入りな「暑さ対策」を心掛けましょう。