2021.02.15(月)
ボストンテリアの性格といえば明るく陽気で社交的や遊び好きといわれています。でもネット検索でボストンテリアはなつかない、しつけが大変という情報を目にすることもあり、どちらが本当の情報と戸惑ってしまうこともあるでしょう。
実はこの情報はどちらも100%の間違えではありません。ボストンテリアを家族に迎えたい、もっと仲良く暮らすためにボストンテリアの性格やしつけ方について詳しくご説明させていただきます。
せっかく犬を飼うなら人懐こく甘えん坊な犬がいいと思いますね。ボストンテリアはとにかく明るくハイテンションで遊び好きな犬種です。
愛犬とドッグランはもちろんレジャーやカフェ、アウトドアを楽しみたいというご家庭にピッタリな犬種です。もちろん小さなお子様の遊び相手も抜群の持久力で応じてくれます。
でも心底明るいボストンテリアは決して誰にでも社交性を見せるわけではありません。ボストンテリアの愛情は家族や親しい相手、ボストンテリア自身が判断した信頼できる相手に限って向けられます。
そのため初対面の人や犬と接することに慣れていない相手、犬に不快感や警戒心を与える相手には、ハッキリとした態度で無視をしたり、一定の距離を保ったり、触れられることさえも嫌がります。
日本では小型犬といえば明るく社交的で、無条件の社交性を見せてくれると思われがちです。初対面の相手でも愛想よく近づき、オヤツを受け取り、尻尾を振ってくれると周囲からは期待されます。
この期待通りの行動や態度を見せてもらない時、懐かないや素っ気ない、愛想の無い犬と認定され、時にはしつけが出来ていないとさえ言われてしまうこともあります。
でも犬は大変知能が高く、人間の3~7歳児相当の知能レベルをもっています。家族と家族以外の人を区別したり、初対面の相手に警戒をするのは当然のことです。
ボストンテリアはテリア種特有の知能の高さを持っているので、無条件の愛想の良さは持ち合わせていません。このことは決してしつけの程度の低さを表しているのではなく、愛犬と家族の強い信頼関係が構築されている証です。
ボストンテリアがなつかないという情報には、「知らない人」「初対面の人」「家族以外」という言葉を付け加えて解釈しておきましょう。
ボストンテリアはテリア種特有の我の強さがあるので、わがままやこだわりが強い、扱いにくいといわれてしまうことがたびたびあります。
テリア種は特有の知能の高さから狩猟で活躍した歴史があり、狩猟と縁遠くなった現在でもこの特性が受け継がれています。
例えば、他小型犬であれば飼い主の言葉に無条件に従ったり、オヤツにつられ簡単に誘導できる場面でも、知能の高いボストンテリアはそうもいきません。自身で状況を判断し、従うべきかそうでないかを都度考えています。場合によっては相手を甘く見て、指示を無視したり、反抗したり、自我を通すこともあります。
ただボストンテリアは人間の言葉をほぼすべて理解できているので、自分が今とるべき行動がわからないわけではありません。あくまでも理解したうえで、自我を通しているだけです。
愛犬のわがままや自己主張を受け入れるかどうかは、状況によって判断が異なるでしょう。どんな場面でもわがままを受け入れてしまうと、次第に愛犬をコントロールできなくなり、持て余してしまうようになります。
ボストンテリアには特有の知能の高さと我の強さがあることをあらかじめ理解し、しつけは状況に応じてメリハリのある対応を家族は心掛けてゆきましょう。
子犬のうちは元気いっぱいでやんちゃ盛り、イタズラも後を絶たずといつまでこの状況が続くのかと憂鬱に感じることもあります。でも犬は生後1年で人間の18歳相当の精神的な成長を遂げるといわれています。
つまり生後1年を迎えるころには、それまでのやんちゃな性格も次第に落ち着き、聞き分けがよくなり、家族との生活のルールをきちんと守り暮らせるようになってゆきます。
ボストンテリアももちろん例外ではなく、他犬同様に成長に合わせて落ち着きを見せてくれます。
ただボストンテリアは根っからのハイテンションな性格です。嬉しいことや楽しいことには途端にテンションが高くなり、まるでスイッチが入ったかのように騒ぎ立て走り回ったり、吠えたり、飛びついたりといった行動が伴うので、落ち着かないとも思われてしまいます。
このテンションの高さはボストンテリアならではの特徴で、しつけで完全にリセットすることはできません。嬉しいことや楽しいことを何歳になっても、シニアになっても全身で喜んでくれる姿は愛らしくもあり、家族にとって微笑ましい光景でもあります。
ボストンテリアを家族に迎える時は、このような無邪気でハイテンションにはしゃいでしまう性格であることをあらかじめ知っておくと仲良く暮らすことができるでしょう。
ボストンテリアのしつけはには犬種ならではの特性を理解し、メリハリをつけることが成功のポイントです。
そのためは下記の点を注意しましょう。
知能の高い犬種だからこそ、ルールの変更やオヤツを簡単にもらえるという裏技を覚えてしまうと、次第にわがままが悪化しかねません。家族で生活のルールを決め、オヤツはしつけのご褒美として有効に活用しましょう。