2021.02.16(火)
犬との暮らしに起こる深刻な悩み事といえば吠え癖ですね。玄関チャイムや来客など室内での吠え癖もあれば、散歩中に他犬に無暗に吠えてしまい飼い主を困惑させるケースもあります。
一般的にボストンテリアのように鼻が短い顔立ちの犬種は、小型犬特有の甲高い声が出ず、無駄吠えも少ないといわれています。でも決して吠えない、まるで鳴かないという意味ではありません。
ボストンテリアの吠え癖を治すには、まず原因を突き止め、ピンポイントのしつけが効果的です。
ボストンテリアは比較的無駄吠えが少なく、マンションや集合住宅でも飼いやすい犬種です。ただ全く鳴かないわけではなく、自分の要求を伝えるために、ハスキーな声質で鳴くこともあります。
ただ小型犬特有の甲高い声質でないこと、ダックスのように数km先まで届くといわれるほどに響き渡る発声法でないことからさほど吠え癖が問題視されていません。
ボストンテリアは非常に知能が高く、吠え癖にも都度自分なりの理由や自己主張があります。無暗な吠え癖を治すためには、家族と共に生活のルールを決め、吠え癖悪化を心掛けてゆきましょう。
吠え癖が少ないといわれるボストンテリアでも日常で飼い主が悩みに感じる場面があります。
具体的には下記です。
このような吠え癖を治すためには、それぞれの原因を突き止め、個別に改善をする方法が効果的です。
子犬の夜泣きは一過性の吠え癖
生後間もない子犬や家族に迎えたばかりの子犬は夜間や早朝、家族の留守中に切ない声で鳴き続けることがあります。これは夜泣きと呼ばれ、子犬の不安やさみしさから起こる吠え癖です。この吠え癖は子犬が新しい環境に慣れるまでの一過性の行動で、一生涯続くものではありません。
家族も一過性の吠え癖であることを理解し、叱らずに子犬が安心できる環境作りや接し方を心掛けてゆきましょう。
条件反射的に起こる突発的な吠え癖
普段はとても温厚でおおらかな雰囲気で暮らすボストンテリアが、ほんの些細な物音やできごと、散歩中に遠くに見える他犬に条件反射的に激しく吠えたてることがあります。
このタイプの吠え癖は、子犬期の社会化不足が原因です。ボストンテリア自身が物音や対象物の正体を把握できていないので、原因不明の恐怖に襲われ、自分自身はもちろん家族を守ろうと全力で吠え、警戒心をアピールしている行動です。
このような吠え癖は家族がその場で叱る、抱き上げる、チョークチェーンを使うという対応では改善を期待できません。愛犬自身もコントロールできない条件反射であることを理解し、適切なしつけを講じてゆきましょう。
家族に向けられた要求を伝える吠え癖
ボストンテリアのように知能が高い犬種は、まるで家族と会話をするかのように的確に自分の意図を伝えることができます。家族の行動を常に意識し、自分の要求を伝えるべきタイミングもしっかりと把握しています。
もちろん家族の中で誰に向かって要求を伝えたら確実に受け入れてもらえるかということも瞬時に見極めています。
このような要求による吠え癖は、吠えたことで要求を受け入れてもらえたと愛犬が学習すると、次第にエスカレートし、気がつけば家族が愛犬の要求に従うように暮らすという状況になりかねません。
日々の生活は一方の要求を過度に尊重するばかりでなく、お互いがストレスフリーな関係にいることが大切です。要求吠えは無暗に受け入れるべきではないとしっかりと認識しておきましょう。
ボストンテリアの吠え癖を治すにはそれぞれの原因に合った対処法を講じてゆきましょう。
子犬の夜泣きによる吠え癖には下記が効果的です。
子犬や寒さや暗闇で恐怖を募らせてしまいます。また夜中でも何度も目を覚ますので、安眠できる環境を作ることで次第に夜泣きの解消を期待できます。
不安や恐怖を募らせている子犬を叱ることも、抱き上げ寄り添うことも夜泣きの解消には効果がありません。一時的に子犬が鳴きやむことがあっても、飼い主が遠ざかることで即座に吠え癖が再開するでしょう。
環境を整え、精神的な成長を子犬に促し、根気強く吠え癖改善に取り組みましょう。
条件反射的な吠え癖には下記が効果的です。
条件反射的な反応を改善するには、何度も繰り返し経験すること、危険や恐怖を招く現象ではないことを愛犬自身が理解しなければなりません。
決して即座に結果が出る治し方ではありませんが、知能が高いボストンテリアは学習能力も優れ次第に改善に向かいます。トレーニングの専門家などの指導も受けながら、積極的に社会化経験を積み重ねてゆきましょう。
家族への要求による吠え癖には下記が効果的です。
要求による吠え癖は、知能が高いボストンテリアだからこそ起こる現象です。散歩や食事、家族の帰宅時間を正確に把握できているからこそ、時間が近づけば鳴いて催促をします。
でもこの生活リズムを家族があえてランダムにすると、いつ要求をすればいいのか愛犬自身が戸惑ってしまい、要求をするタイミングを失してしまいます。この方法ならとても簡単で、愛犬を叱ることなく要求による吠え癖を解消できます。
吠え癖は誤った治し方をすることでかえって悪化させてしまう場合があるので、ぜひ専門家に相談をしてみてください。