2020.06.18(木)
フレンチブルドッグは凶暴、危険と聞いたことがある方もいるでしょう。小さな子供のいるご家庭や初めて犬を飼う方であれば不安を感じてしまうのも当然です。でもフレンチブルドッグは無暗な凶暴性を持つ犬種ではありません。犬種の特性を理解し、犬種にあったしつけ方をすることで素晴らしい家族になる犬種ですからご安心を。
フレンチブルドッグはとても自己主張がはっきりしているので自身の我慢の限界を超えるような出来事があれば、たとえ家族が相手でも強気な行動に出たり、噛みつく素振りを見せることもあります。
ただ本来のフレンチブルドッグはとても従順で、忍耐づよい性格で、無暗に牙をむくことはありません。
たとえばフレンチブルドッグが苦手、不快と感じるタイミングは
・爪切り
・シャンプー
・飼い主から叩かれた時
・体を強く押さえつけられた時
・他犬から攻撃をされた時
・おやつやおもちゃなど、夢中になっている最中に無理やり取り上げられた時
・寝ている最中に突然越されたり、イタズラをされた時
などです。
体が頑丈な犬種ゆえに忍耐強さがあるものの、その限界値をこえると、条件反射的に反撃を起こします。
この反撃行動が、他小型犬に比べ強いこと、持ち前の顎の強さも相まって相手へのダメージが大きいことが「凶暴」といわれてしまう要因です。
例えば爪切りは、フレンチブルドッグに限らずどんな犬種も月に1度程度欠かせないお手入れです。自宅で爪を切ると愛犬が激しく嫌がる、噛みつくという場合はトリミングショップを利用しましょう。トリミングショップでは500円程度で爪切りを単品メニューとして受け付けています。
愛犬も家族も苦手と感じることは、無理に家族だけで解決を目指さずにプロに依頼することも必要です。
フレンチブルドッグに限らず犬はオスとメスとで性格が異なります。
オスは何歳になっても子供らしい面が残り、遊び好き、甘えん坊、やんちゃです。一方のメスは2,3歳を目途に徐々に性格に落ち着きが目立つようになり、じゃれあい遊ぶことよりも、のんびりとマイペースに過ごすことを好むようになります。
他犬との接し方にも違いがあり、オスは社交的で、遊びを通じて大小様々な犬と仲良くなることができますが、時には気の合わない相手と激しい喧嘩を起こすこともあります。
メスは家族以外には一線を画す傾向があり、シャイ、人見知りなどといわれます。
メスは自分から喧嘩を仕掛けることはありませんが、他犬は迫ってきたり、必要以上に近づいてくると激しく吠え立て追い払うこともあります。
オスメスそれぞれに他犬との接し方があるので、愛犬の様子を確認しながら、周囲と上手に安全に付き合ってゆきましょう。
またメスは家族以外の人間を苦手と感じてしまうこともあります。日ごろは温厚な性格でも小さな子供や突然駆け寄ってくる人、不意に体に触れる人へあからさまに不快感を表すこともあるので注意しましょう。
犬の性格は、人間同様でしつけで思うようにコントロールできるものではありません。様々な例外があるので、一緒に暮らす中でお互いにベストな方法を見つけてゆきましょう。
フレンチブルドッグが凶暴、危険といわれてしまう背景には、この犬種の骨格、性格の特性が関係しています。
骨格面は、祖先が闘犬種であったことから顎が大きく発達していて、口角が広いことから、一度噛みつくと簡単に引き離すことができない上に、力が強く相手に大きなダメージを与えます。
性格は温厚な反面で
・執着心が強い
・独占欲が強い
・食べものに目がない
・あきらめない
などの傾向が強く、おもちゃやオヤツ、気に入ったものを簡単に手放しません。
家族が遊びやからかいのつもりでおもちゃやオヤツを取り上げる行為は大変危険です。特に小さな子供は、状況判断ができず、遊びのつもりでこのような行動を取ってしまいがちでしょう。
フレンチブルドッグの特性をしっかりと理解し、「してはいけないこと」を家族でしっかりと意識しておくことが大切です。
フレンチブルドッグと楽しく、安心して暮らすためには
①家族に噛みついてはいけないことを子犬の時点で教えておく
②愛犬が執着するものをむやみに取り上げない
③愛犬に力ずくで接しない
これら3つのポイントをルールとして心がけておきましょう。
生後3カ月前後の子犬は甘噛みをしますが、甘噛みだからと甘やかしてはいけません、甘噛みの時点で家族の手や足、洋服を噛んではいけないことを教えておきます。
その後は、愛犬とルールを決め、おもちゃやオヤツの与え方、片付け方にも工夫をしてゆきましょう。
しつけが難しい、噛みつき癖に困っている場合は、解決を先送りにせずに、ドッグトレーナーに相談をして解決策を見つけてゆきましょう。