当犬舎では動物病院の経営も行っていますので動物病院側の立場でも書かせていただきたいと思います。あえて否定的な意見を列挙しますが動物病院選びは飼い主さんのペットライフを豊かにも悲しさにも変えてしまいます。
ペットを飼うにあたり避けては通れない動物病院の選び方をお教えしたいと思います。
まず簡潔におススメしない動物病院のポイントを挙げてみますので、該当したら要注意です。
飼い主の不安を煽る言動が多い・他の動物病院や購入元に対する否定的な言動や悪評 これらほとんどが悪い営業手法の一つなのです。上から2つに関しては獣医学ではなく心理学の範疇になるのですが、愛するペットが病気だと言われれば 飼い主さんは動揺し目の前にいる獣医を頼ろうと潜在的に考えます。そして他の動物病院の批判や悪評を伝え自身が腕のいい獣医のように信じさせます。そして購入元ペットショップや ブリーダーの批判をしてこういう所で買うからダメなんだよなどと伝え本来の病気とは違うところにまず仮想敵を作り上げます。
これによって飼い主は必然的に目の前にいる獣医の意見しか聞かなくなり盲目になってしまいます。もっとも簡易に自身の信用を得る心理学的なセールスの手法です。もちろんこのような手段を用いることは適切な医療行為とは言えません。
検査や処置を飼い主の承諾なしに行う
家の耐震診断をお願いしたら見積もりもせず耐震補強工事を勝手に行って工事代金を請求されるようなものです。一見するとペットの健康を気遣って行っているように見えますが飼い主の承諾は何を行うにも取るべきであることは言うまでもありません。
検査結果に基づかない根拠なしに推察で病名を診断してしまう
これは結構よくあるのですが本来特定の検査をしないと確定診断出来ない病名をそれらの検査をせずに告げられるということがあります。症状や感で行っているのかなぜそのようなことを診断できるのか不明ですが飼い主の不安を煽るという所にリンクするのかもしれません。
子犬に処方食を勧めてくる
生活習慣病や臓器障害などによって処方食が出される場合が多いですが基本的に子犬に処方食を食べさせなければいけないケースはほとんど目にすることはありません。マイナスの作用は少ないですので単純に動物病院の利益になるから不必要でも勧めるというスタンスの動物病院はまだまだ多くあるのが現状です。
医療保険加入の有無や負担割合まで聞いてくる
後述しますがこれはペット医療保険の制度の弊害に他なりません。詳しくは次のページをご覧ください。
緊急性のない手術を即日しようとする
こちらもよく聞く話ですがなぜその手術を初めていった病院で当日したの?という話をよく聞きます。例えば今日明日にでも行わなければいけない緊急性があれば別ですが避妊や去勢、膝蓋骨脱臼など。手術を勧められて疑問を持ったらまずセカンドオピニオンを受けてみましょう。