2020.08.23(日)
深いしわがチャームポイントのパグですが、実はこのしわは意外に深く、定期的な掃除が必要です。しわ掃除を怠ってしまうと、皮膚トラブルや悪臭の原因になるので注意しましょう。ただしわ掃除といっても決して難しいことはなく、自宅で愛犬を撫でる合間に簡単にできるのでご安心を。
今回はパグのしわ掃除の方法を簡単にご説明させていただきます。
しわ掃除をしてあげたいものの、愛犬が逃げる、嫌がる、怒るという状態ではなかなか難しいですね。パグのように鼻が短い犬種は、しわ掃除のときに目を傷つけてしまう危険もあるので、くれぐれも無理はしないことが基本です。
パグがしわ掃除を嫌がる理由は
・何をされるのか?という不安、恐怖、警戒心があるから
・家族が強く体を抑えたり、行動を制限されることが嫌だから
・しわ掃除をする家族の手に力が入りすぎていて、痛みを伴うから
・以前のしわ掃除で何か嫌な想いや痛みを経験したトラウマ
などがあげられます。パグの立場からすると、目のすぐ近くまで綿棒やコットンといった異物が接近してくるのですから嫌がるのも当然です。残念ながらしわ掃除が好きなパグはほとんどいないと考えてもいいほどです。
だからといって、しわ掃除を省けることではないので、パグと上手に折り合いをつけながら習慣化してゆきましょう。
パグのしわ掃除の頻度は週に1回程度です。ただしお風呂に入れた後、雨でびしょぬれになった後など顔が濡れた後は都度しわ掃除をしてあげてください。
しわ掃除が必要な理由は、パグの深いしわの隙間に汚れやほこり、皮脂が溜まってしまうと通気性が悪くなり、雑菌が繁殖したり、ニキビのような湿疹ができることがあるためです。
ただしわの部分は普段、外的刺激を受けることの少ない部分で、パグ自身も他人から触られることに慣れていない場所です。なかなか気分よく受け入れてくれるお手入れではないので、この程度の頻度を目安に考えてあげましょう。
またパグには特有の体臭があります。特に顔を近づけてきたときはその体臭や口臭が気になることもあるでしょう。かといって、しわ掃除を毎日行えば解決できるかというとそうではありません。
必要以上の頻度でしわ掃除をすると、デリケートなしわ内部の皮膚を傷つけてしまう可能性があるのでかえって逆効果です。
体臭が気にな時はブラッシングスプレーを使いブラッシングをし、口臭が気になる時は歯磨きやデンタルケア用品を上手に活用しましょう。
パグのしわ掃除の方法はとても簡単です。
まず用意するものは
・コットン
・水のいらないスプレーやお手入れ用ローション
この2つだけです。コットンは家族の化粧用で大丈夫です。水のいらないスプレーやお手入れ用ローションとはペット用の自然乾燥可能な製品を選びましょう。
乾いたコットンでデリケートなしわ部分をこすると細かな傷ができてしまうので、このような製品を用いてしわの奥にたまってしまった汚れを柔らかく浮かせてから取り除きます。
コットンの代わりに綿棒を持ちいる方法もありますが、これは上級者向けです。もししわ掃除が苦手で暴れる、逃げる、顔を動かすパグの場合、不意のタイミングで綿棒が目を傷つけてしまうことがあるので注意しましょう。
ただ綿棒であれば、しわの奥の汚れまで掻きだすことができるので、パグがしわ掃除に慣れてきた頃合いを見計らい取り入れてみるのもいいでしょう。
コットンや綿棒やしっかりと専用お手入れ用品でしっかりと湿らせてから使います。これはデリケートな皮膚を傷つけないためですが、決して水道水で代用してはいけません。水道水は速乾性がなく、しわ掃除もしわ内部に水分が残ってしまいます。この残った水分が原因になり雑菌やカビの増殖、新たな皮膚トラブルを招く場合があるので、必ず自然乾燥、速乾性をキーワードに製品を選びましょう。
次にしわ掃除の手順は
1 パグを抱き上げ、しっかりと体を固定します
2 パグの頭部、顔、首を優しくなでリラックスさせます。これから顔や目の周りに触れるけれども警戒しなくてもいいよということを優しく声をかけながら伝えてあげましょう
3 湿らせたコットンや綿棒を顔と並行な向きで近づけ、鼻から顎(上から下)という向きでしわの内部を優しく拭き上げます。この時、手を動かす方法は1方向に限定しましょう。
決してこすらず、優しくしわ内部を拭いてゆきます。
嫌がる場合は、無理強いせずに休憩をさせたり、別の箇所を拭いたりと工夫をします。
大抵の場合、2,3分もあればしわ掃除は完了します。決して難しいことでないので、ぜひ挑戦してあげてください。
また最近はお手入れ用ウエットシートも販売されているので、このような製品もオススメです。
パグにしわ掃除を嫌がられないコツは
・強く抱きしめない
・叱らない
・力を入れしわ内部をこすらない
・顔の正面からコットンや面綿棒を使づけない(顔の正面から近づく物を条件反射的に拒絶するので)
という点を心掛けてみてください。難しい、自宅ではできないと感じる時はトリミングショップや動物病院に気軽にご相談を。