2020.11.06(金)
フレンチブルドッグは吠えない犬と勘違いされることやそのような情報も多々ありますが、全く吠えない犬は存在しません。犬にとって吠えることは意思表示であり、会話です。
犬には人間の3歳~7歳児相当の知能が身につき、人間の感情に共感したり、状況判断をすることもあります。だからこそ犬は本当に家族になることができるのです。
フレンチブルドッグはとても賢い犬種で無暗に吠えることはありません。ただ中には誤った状況判断や勘違いから無駄吠え癖がついてしまうタイプもいるので、今回はそのような場合に家族がどう対処すべきかを詳しくご説明させていただきます。
フレンチブルドッグは小型犬ではあるもののただ可愛さだけを期待されている愛玩犬とは違います。祖先となった犬種は闘犬や番犬といった勇ましいタイプが多く、時には家畜や家族を全力で守ってくれう頼もしい存在です。
フレンチブルドッグのたるみのある皮膚は敵から攻撃を受けた時に、体を守る機能をはたしてくれています。太い首回りは致命傷を防ぎ、落ち着きのある性格は多少のことには動じないという気質の表れでもあります。
本来のフレンチブルドッグは無暗に吠えたり、周囲を威嚇したり、神経質な振る舞いを見せることはありません。自分自身や家族の身の危険を感じた時にだけ本来の強さを発揮します。
にもかかわらずフレンチブルドッグが吠えてしまう理由は
〇子犬期の社会化不足
〇苦手な対象物や音がある
〇命の危険と勘違いするほどの状況
〇家族から伝わる不安や緊張
などがあります。本来の同道とした立ち居振る舞いができない一番の理由は生後半年未満で行うべき社会化トレーニングの不足が原因です。
この時期の子犬は犬種にかかわらず積極的に屋外に連れ出し、他人、他犬、交通騒音、生活音など様々な事象を経験させる必要があります。ドッグランなどで大小年齢の異なる様々な犬とじゃれ合い遊ぶことで、犬社会でのルールも理解する必要があります。
このような経験が不足してしまうと、成長後も社会の様々な事象を正体不明の出来事と捉え常に緊張と警戒を抱き、些細な物音にも過敏に反応し無駄吠えをしてしましまう性格になりがちです。
フレンチブルドッグの声質は低い鼻が関係し、さほど甲高いものではなく、ハスキーで低い声質です。そのため他の小型犬のように甲高い声で鳴くことはできません。
でも持ち前の勝気な性格が影響し、相手を遠ざけるまで鳴き続けてしまうという性質もあります。大抵の相手に自分の方が勝っていると思う傾向があるので、吠えることで威嚇し追い払おうと思ってしまうからです。
恐れをなして逃げ去るタイプではないので、いったん無駄吠えのスイッチが入ってしまうと、落ち着きを取り戻すまでに時間はかかります。
成長後は体重は10㎏を超えることもあり、抱き上げ落ち着かせることは難しいので、日ごろから無駄吠え予防のしつけは欠かせません。
フレンチブルドッグは滅多に鳴くことはないものの、鳴き始めると持続時間が長くなりがちと理解しておきましょう。
吠えている犬を一瞬で黙らせるには、プロのドッグトレーナーにとっても至難の業です。人間でも一瞬で気分を切り替えるのは難しいことですから仕方がありません。
でも散歩中や外出先で愛犬が無暗に吠えてしまうと、周囲の目も気になるものです。
このようなお悩みにはフレンチブルドッグならではの食欲の旺盛さを上手に活用して解決を目指しましょう。
お出かけの時は
〇愛犬の大好物のオヤツ
〇タッパー
この2つを常に携帯します。オヤツは小さく刻み、タッパーに入れておきます。
使い方は
①愛犬が無駄吠えをし始めそうな雰囲気を察知したらすぐにタッパーを取り出します
②タッパーを振り、オヤツがあることを愛犬に知らせ、気持ちをオヤツに集中させます
③オヤツを前にお座りやフセ、マテをさせます
④オヤツを少量だけ与えます
愛犬が吠えようとしている瞬間に先に家族が行動をとり、別の行動指示を出したり、気持ちを反らすだけで十分な対策になります。
中には何度もこの方法を繰り返す場合もあるので、オヤツは少量ずつ何度も与えることができるように刻んでおきましょう。
フレンチブルドッグはとても知的な犬種ですから、何度も繰り返しオヤツを与えるうちに、タッパーの音を聞いただけでお座りをしてくれるようになります。
犬はお座りの姿勢で吠えることはできない体の構造をしているので、この方法は効果絶大です。
愛犬を外出先やカフェで叱ることなく、スムーズに無駄吠え解消ができるのぜぜひ挑戦してみてください。