2020.09.18(金)
短頭種はいわゆる鼻ぺちゃに改良された犬種で、呼吸器に通常の犬にはあまり見られない症状が見受けられることが多く、その中でも短頭種気道症候群と言われる三つの症状が指摘されることがあります。1.鼻腔狭窄で鼻の穴が塞がってしまい呼吸がし辛くなること、2.軟口蓋過長で人で言う所ののどちんこが長く呼吸がし辛くなること。3.反転喉頭小嚢
これらは短頭種では症状の大小を含めれば多くが該当する症状で人為的に頭を短く改良された犬種特有の疾患と言えます。頭を短くしても舌の長さや軟口蓋硬口蓋を短くすることが出来ないため起きた弊害と言えます。鼻の長さも短縮されたため鼻腔狭窄が起きやすくなります。
犬は汗を出すことが出来ないためパンティングと言って呼吸で体内の熱を蒸散し体温を下げることが知られていますが、短頭種気道症候群により呼吸による熱交換機能が上手く働かずにチアノーゼや体温上昇などの弊害をきたすことがあります。これらは外科手術で予防することが出来ます。少しの運動で息苦しそうにしたりチアノーゼを起こしたりイビキでしんどそうな場合はこのような手術も検討されてみてはいかがでしょうか。
昨今の真夏の暑さは短頭種には大変辛いものがあります。
ご依頼は東大阪動物病院でお引き受けしています。
2020.09.08(火)
軟部組織を切除したり口腔内や簡単な表面腫瘍などを処理するように炭酸ガスレーザーを導入しました。
電気メスはよく使用するので2台目を導入しました!
2020.09.08(火)
↑パグ産まれました!
↑ボストンテリア産まれました!
↑ボストンテリア産まれました!
↑フレンチブルドッグ産まれました!
2020.08.23(日)
パグと暮らしてみると意外に抜け毛が多い、ちょっと体臭が気になるということがありますね。お出かけ好きなパグをキャンプやレジャーにお出かけした後は、スッキリ洗っておきたいとも思うでしょう。
でも実際にお風呂に挑戦してみると、意外に嫌がられてしまったり、じっとしていてくれない、大変だったという声が続々と上がっています。
今回はパグにお風呂にすんなり入ってもらう方法、短時間で手際よくお風呂を終えるコツをご紹介させていただきます。
外出は朝晩の散歩程度、ブラッシングもこまめに済ませているという場合でもパグをお風呂に入れるべきでしょうか?という質問をたびたびいただきます。
答えは月に1度程度(冬は2か月に1度でもOK)お風呂に入れてあげてください。
なぜかというと、パグは皮脂分泌が盛んな体質で、目には見えなくても皮膚や被毛にたくさんの汚れが付着しているからです。
皮脂はべたつき感があり、汚れを吸いつけてしまう性質があるので、この皮脂汚れを取り除くためにもお風呂が欠かせません。
またパグは意外に抜け毛が多い犬種で、抜けた被毛が他の被毛に絡まり皮膚表面に残留してしまいがちです。この状態が長引くと、皮膚、被毛の通気性が低下し、新陳代謝の低下や体臭、皮膚トラブルなどにつながります。
月に1度を目安に全身をすっきりと洗い上げると、皮膚、被毛の状態をリセットでき、全身に適度な刺激も加わります。
また高齢のパグの場合、お風呂のタイミングで全身に触れることで脱毛やシコリなどの異変に家族がいち早く気が付くきっかけにもなります。お風呂は決して難しいことではないので、ぜひ自宅お風呂に挑戦してみましょう。
パグをお風呂に入れる理想的な頻度は月に1回です。
ただし冬など乾燥の気になる季節や高齢になり肌の乾燥やフケがある場合は、2か月に1度など愛犬の様子に合わせて頻度を調整してあげましょう。
お風呂が月に1度と聞くと、不衛生では?と感じる方もいるでしょう。
でも犬の皮膚は人間の赤ちゃんの皮膚よりも薄くデリケートです。この皮膚を守るために皮脂を分泌しバリア機能を作り、さらに被毛で全身を覆い保護しています。あまりに頻繁にお風呂に入れてしまうと、この皮脂が洗い流されてしまい皮膚がダメージを受けやすい状態になってしまうのです。
もし愛犬の体臭や抜け毛が気になるという場合は、お風呂の頻度はそのままでブラッシングスプレーやラバーブラシなどを使いブラッシングの回数を増やすと効果的です。
ちなみに1回のお風呂時間は10分ほどが目安です。この時間内で全身の余洗い、シャンプー、すすぎ、タオルドライまでを完了します。念入りに時間をかけて洗うこともまたパグをお風呂嫌いにさせてしまう原因になるので注意しましょう。
お風呂に入れようとすると逃げる、暴れる、嫌がるとこんな状態では、家族もお風呂を諦めてしまうでしょう。
でもお風呂の入れ方のコツを覚えると途端にスムーズになるので、まずは諦める前に挑戦してみてください。
パグがお風呂を嫌がる理由は
・熱い
・息苦しい
・鼻に水が入る
・押さえつけられるから
・家族が真剣な顔をするので警戒している
などの理由が挙げられます。特に家族の無意識の行為に思い当たる方も多いのではないでしょうか?
パグにお風呂は一切怖いものでも危険なものでもないと理解してもらうためには、まずは家族が余計な力を入れたり、愛犬を叱ったり、押さえつけたりという行動をなくすことが第一歩です。
そのうえでシャワーの温度は36~37度と低めに設定します。パグのように鼻が短い犬種は、すぐに呼吸が上がり息苦しくなりがちなので、やや低めの設定にしておくと快適にお風呂に入ってくれます。
そのうえでシャワーヘッドは体に密着させ、体の表面を撫でるように移動させます。顔を洗う時は、頭頂部に軽くシャワーヘッドを押し当てるように使います。
この方法は、水しぶきの飛び跳ねを予防するプロトリマーのシャワーテクニックです。水しぶきが飛ぶと犬は警戒し、不快感をあらわにします。また頭頂部から水が流れることで、鼻や耳に水が流れ込まずに洗うことができます。
犬のお風呂は基本的に「ため湯」にせずにシャワーです。犬は足裏にだけ汗せんがあるので、ため湯に4本の足すべてを浸けてしまうと汗せんが全てふさがり、体温上昇を招くので注意しましょう。
お風呂と呼んではいるものの、「シャワー」の意味ですのでご注意を。
パグに限らず大抵の犬は体が濡れることを本能的に嫌がります。決して我が家の愛犬だけの問題ではないのでご安心を。
スマートにトリミングを行っているように見えるトリマー達も都度この問題に直面しています。
パグにお風呂をすんなり受け入れてもらうには、短時間で手際よく終えることです。長時間閉め切った浴室で過ごすにはパグにとってもストレスになり、すぐにでも飛び出したいと思うものです。
シャワーをかける向き、シャンプーやタオルなどをすぐ届く場所に用意しておくなどの工夫が成功のポイントです。